【第27回】ミニマリストの是非を考える
こんにちは、Dr. KKです。
今回はミニマリストについて考察していこうと思います。
最近、友人と「ミニマリストってどんな生活をしているんだろう?」と話し、自分なりに少し調べてみたのでご紹介したいと思います。
(1)ミニマリストとは?
まずは言葉の定義からですが、ミニマリストとは
「ミニマリズム(Minimal+ism)=最小限の物で暮らす生活スタイル」
を目指している人を指します。
ミニマリズムは大量消費社会の反動として、2010年代にアメリカを中心に流行化し、日本でも2015年に流行語大賞にノミネートされました。
それ以来、ミニマリスト・ミニマリズムという言葉が普及しました。
(2)病的な断捨離・貧困とミニマリストの違い
ミニマリストのイメージは本人達以外ではあまり良くないかもしれません。
「一番大切にしている物を最優先、その障害となる物は全て捨てていく」
というのは素晴らしい考えだと思うのですが、
「物を何とか少なくしようと病的に断捨離しているだけでは?」
「ただ物が買えない貧困層で流行ってるだけでは?」
という反論も少なくありません。
ただ、「ミニマリスト=全てを捨てる人」というのは誤解のようです。
あくまで大切な物を優先するための手段であり、自分にとって必要な物であれば車や家具なども残します。
決して「物が少ないほど幸せになれる」という発想ではないという事です。
(3)ミニマリズムのメリット
色々調べてみると、以下の点がメリットとして取り上げられている事が多いです。
① 価値で判断できるようになる
1つ目は値段や量ではなく、本当に必要としている物の価値で判断できるようになることです。
物が増えていくと、どこにあるか探したり、部屋の中が物で溢れたり、大して欲しくない物を揃えたくなったりしますよね。
大抵の物は世の中に無限に存在し、お金を払いさえすればいつでも手に入れることが出来ます。
しかし、自分の時間や労力は2度と帰ってきません。
つまり、ミニマリストは大切にしている物の妨げとなる物を極力減らすことで、無駄な時間や出費、ストレスなどを極力減らして大切な物に集中するということです。
例えば、ミニマリストが物を買う時、
「欲しいかどうかではなく、必要かどうか」
で判断しているようです。
「お買い得だから買う」とはならず、「それにお金を払う価値があるかどうか」を重視する感じです。
確かに自分の過去を振り返ってみると、良い物を買っても一瞬は幸せですが、次第にそれを使える喜びが薄れていく感覚があります。
高価な服を買っても、徐々に
「あれ着ていくか。」
くらいの感覚で着るようになります。
一方で、旅行などへの出費は物としては残らなくても、時々思い出しては幸せを感じられますし、資格試験の勉強などは自身の価値を高められるというメリットがあります。
人それぞれ幸せを感じられる物やサービスは異なりますが、メリハリをつけて生活するための指針としてミニマリズムは有効かもしれません。
② 精神的余裕が生まれる
物が増えていくと、むしろ精神的に不安定となる人が少なくないようです。
人は物欲を掻き立てられると、「もっと沢山欲しい、もっと良い物が欲しい」と求めてしまいます。
一方で、自分に本当に必要な物のみを残していく強い意志があれば、買い物に行っても誘惑に負けてしまう事も減っていきます。
自分にとって本当に価値のある物はそんなにないと思います。
持ち物が少なくなる事で、自分が進むべき方向性が明確になります。
③ FIREが近づく
最後は、やはりこのテーマについて言及しておきます。
FIREの鉄則は「資産所得が生活費を上回ること」なので、生活費が減らせればFIRE達成までの期間をより短縮できます。
実は、物を持っているだけで固定費がかかっています。
週末しか使っていない自家用車も多くの税金がかかりますし、ずっと読んでいない漫画や書籍で自室の一部スペースを埋めているのなら、その本のために家賃の一部を払っていることになります。
車の税金を払わなくて済んだり、もう少し狭い部屋でも事足りるようになると、生活費が大幅に節約できるようになります。
資産所得が生み出す資産は僅か4%ですし、所得税を引くと3.2%くらいなので、生活費を1万円下げられれば30万円以上の資産運用をカットできる事になります。
当然減らした生活費を資産運用に回せるので、更にFIREへ近づいていきます。
いかがでしたか?
物を減らすことで、経済的にも時間的にも精神的にもゆとりが生まれるようです。
年末にかけて少しずつ身の回りの物を捨ててみましょう!