【第14回】楽天経済圏はまだ有利か?
こんにちは、Dr. KKです。
今回は僕が愛用している楽天経済圏が徐々に改悪化していっているので、「楽天経済圏は未だに有利なのか?」という事について吟味していこうと思います。
(1)楽天経済圏とは?
楽天経済圏とは、楽天グループが提供しているサービスのことを指し、これらのサービスを中心に生活することによって楽天ポイントを効率良く獲得できる様になります。
しかし、ここ最近徐々に楽天経済圏の特典ルールが改悪、つまりポイント効率が悪くなっていっているのです。
原因はいくつか考えられますが、最も考えられる理由は「楽天がモバイル事業で多額の負債を抱えている」という事です。
楽天はモバイル事業を2018年より開始しましたが、2021年12月期は1,141億円の赤字となっています。
モバイル事業の負債を楽天ポイントの特典ルールを改悪化することで、幾らか補おうとしているようです。
(2)楽天経済圏を抜ける選択肢はないのか?
経済圏を抜けるには、相当のスイッチングコストがかかります。
つまり、あらゆるサービスを別の経済圏にお引越しする訳なので、楽天に様々な書類を提出して利用中止し、別の経済圏に多くの書類を提出して新たに開始するというこの手間が、楽天経済圏を抜けられない大きな理由になってきます。
楽天グループも、これまでの素晴らしい特典ルールで楽天経済圏に多くの利用者を囲えたこのタイミングで徐々に改悪化しても、このスイッチングコストにより利用者減少は最小限に抑えられると考えているようです。
ただ、後述のように楽天経済圏が改悪したとはいえ、その他の経済圏(PayPay経済圏やDポイント経済圏など)とまだまだ引けを取らないサービスが多いため、個人的には楽天経済圏のまま様子を見ていこうと思っています。
また、その他の経済圏も徐々に改悪化する事が予想されます。
例えばPayPayのQRコードによる決済手数料もまもなく発生します。
圧倒的な優遇サービスはいつか終焉を迎えます。
最終的にはいずれの経済圏でも、同様の優遇レベルに落ち着くと予想しています。
(3)今年度までの楽天経済圏の改悪点
① 楽天カード
・改悪時期:2021年6月1日から
・改悪部分:公共料金等の楽天カード利用獲得ポイントは
【変更前】100円利用につき1ポイント (1%ポイント還元)
【変更後】500円利用につき1ポイント(0.2%ポイント還元)
電気、ガス、水道といった光熱費も元々クレジット決済で1%ポイント還元していましたが、ここを改悪してくるとは…とはいえ、僕の家では年間30万円近く光熱費にかかっていますが、改悪による損失は2,400円程度です。
② 楽天ゴールドカード
・改悪時期:2021年4月1日から
・改悪部分:楽天ゴールドカードを使って楽天市場で買い物すると
【変更前】ポイント+4倍
【変更後】ポイント+2倍
僕にとってはこれが1番の痛手です。
僕の家では、楽天市場は年間30万円程度利用していますが、6,000円程度の損失になります。
楽天プレミアムカードに変更すれば、これまでのサービスが引き続き受けられますが、年会費が11,000円(税込)なので、楽天市場の買い物で元を取るためには約55万円の利用が必要となります。
これから更に給与が増えた場合、ふるさと納税額が上昇するはずなので、それで55万円が期待出来るようになってからアップグレードしようと思います。
③ 楽天でんき
・改悪時期:2021年6月1日から
・改悪部分:楽天でんきに加入・利用で
【変更前】ポイント+0.5倍
【変更後】SPU対象外
これもなかなか痛い改悪です。
僕の家では、改悪による損失は1,500円程度になります。
④ 楽天ペイ
・改悪時期:2021年2月1日から
・改悪部分:オンライン決済の利用獲得ポイントが
【変更前】
楽天カード:100円利用につき2ポイント(2%ポイント還元)
楽天カード以外:100円利用につき1ポイント(1%ポイント還元)
【変更後】
楽天カード:100円利用につき1ポイント(1%ポイント還元)
楽天カード以外:ポイント付与無し
これもなかなかな改悪ポイントですね。
僕の家では僕しか利用していませんが、コンビニなどで年間20万円程度利用しているため、ここでも2,000円程度の損失となります。
⑤ お買い物マラソン
・改悪時期:2021年2月1日から
・改悪部分:キャンペーンによるポイント獲得上限が
【変更前】10,000ポイント
【変更後】7,000ポイント
これは僕に取って何の影響もありません。
影響を受けるのはお買い物マラソンの時期に数万円も一気に利用する人のみです。
正直僕は利用しても2〜3万円程度のため、上限に到達しません。
⑥ 楽天ビューティ
・改悪時期:2021年11月1日から
・改悪部分:美容室・マッサージの月1回ネット予約(3,000円以上)で
【変更前】ポイント+1倍
【変更後】ポイント+0.5倍
これもやや痛手です。
毎回楽天ビューティから予約できる場所を選んでいたので、年間1,000〜1,500円程度の損失です。
⑦ 楽天銀行(2022/1/1追記)
・改悪時期:2022年4月1日から
【変更前】普通預金残高に関係なく、一律0.10%
【変更後】300万以下の残高には一律0.10%、300万以上には0.04%
この改悪もダメージはかなり大きいです。
仮に1,000万円の預金だと4,200円の金利損失になります。
以上の改悪により、僕の家では年間約17,000〜18,000円分の損失になりそうです。
このように計算してみると、確かに痛いですね…
(4)今後も楽天経済圏を利用するメリット
ただ、これだけ改悪しても楽天経済圏を僕は利用していく予定です。
楽天経済圏を利用するメリットは「楽天ふるさと納税」「楽天証券」「楽天SPU(スーパーポイントアップ)」があります。
① 楽天ふるさと納税
楽天市場では楽天ふるさと納税が利用できるため、給与所得が平均よりも大幅に多い医師は、ふるさと納税による恩恵を受けやすく、一気に楽天ポイント獲得できます。
② 楽天証券
また、楽天証券ではその楽天ポイントを利用できるのは非常に大きいメリットと言えます。
ポイントは貯めずにどんどん使っていく方が良いです。
ポイントが貯まっていくと、貯める事自体に快感を感じるようになり、無駄な出費が増えてしまいがちです。
ただ、ポイントを使うとなると楽天市場で何かしらを購入したり、楽天モバイルや楽天ひかりの決済で利用する必要がありますが、もしこれらのサービスを利用していないのであれば楽天証券での資産運用に使ってしまうというのが最も有効かと思います。
③ 楽天SPU
楽天経済圏の最も大きなメリットはやSPU(スーパーポイントアップ)です。
現在の最大ポイントは15.5倍です。
(11月1日から楽天ビューティの改悪により15倍へ下がりますが…)
この還元率は楽天ふるさと納税や楽天証券を考慮すると、他の経済圏を凌いでいます。
改悪具合をこまめにチェックしながら、これからも楽天経済圏をフル活用していこうと思います。
※追記 2022/1/14
Youtubeチャンネル「両学長 リベラルアーツ大学」にて下記の動画が投稿されました。
結論だけお伝えしますと、両学長も「楽天経済圏StayでOK」としています。
「どの経済圏を利用したら1円でも得になるか」を1日中考えるくらいなら、医師として短期バイトを半日でもやって5万円稼いでしまう方が圧倒的にラクです!
楽天経済圏がどんなに改悪したと言っても年間5〜6万円くらいですしね。
両学長も言っていますが、「経済圏を駆使しているだけで十分合格点」というくらいのスタンスが良いようです。
「○○ポイントがどうこう〜」と考え込むよりも、自己資本として自分で働いて稼ぐ方が早いのは常に意識しておいた方が良さそうです。
それだけ医師としての自己資本は価値があると思います。