【第1回】自己紹介とサイドFIREを目指す理由
初めまして、Dr. KKです。
このブログでは、医師である僕が2030年までにサイドFIREする記録を残し、
「この道のりでサイドFIREを達成できた!」
「他の医師の方々にも決して難しくない!」
「サイドFIRE後の毎日はこんな生活になる!」
などをお示しできたら、と思います。
※サイドFIREを検討される医師の方に向けて書いていこうと思いますので、
「生活費はもっと削れる!」とか
「そんな計画は医者以外達成できない!」
といったご意見には対応できかねます…申し訳ございません…
記念すべき第1回では自己紹介の後に、医師である僕がサイドFIREを目指すようになった経緯をご紹介しようと思います。
(1)自己紹介
現在、精神科の勤務医(29歳)として働いています。
妻(医師)と娘の3人暮らしです。
共働きで、研修医時代に娘が誕生し、現在は子育てに奮闘している毎日です。
研修医2年目で専門科を決める際に、ふと思った事がありました。
「この先も沢山働き続けて幸せなのか?」
と。
この疑問は医師である同僚に相談しても、なかなか理解されません。
「働くのは当然でしょ。」
「医者だから毎日働くものでしょ。」
と言われるのがオチです。
確かに医者は意識が高くて、毎日働いている人の方が多いと思います。
特に内科や外科の先生は土日も必ず出勤しています。
でも僕は当然だと思われている部分に一石を投じたいと思います。
「医者だって家族との時間、自分の時間を第一にしても良いのではないか?」
と。
僕は医師になるまで紆余曲折してきた過去があります。
浪人や留年も経験しました。
これまでの人生を振り返ってみて、正直あまりバイタリティのある方ではないという自覚もあります。
一方で、父が外科医だった事もあり、漠然と外科医にも憧れがあり、研修中は外科系ローテを多く回っていました。
そんな中、娘が誕生しました。
幼少期の僕は父と殆ど遊べなかった記憶があり、自分が父親になった瞬間、
「バイタリティを考えると、外科医として一流になれないかも。」
「家族との時間や趣味を優先する方が自分は幸せになれる。」
と思いました。
そんな時、FIRE(Financial Independence & Retire Early)の概念に出会いました。
また、FIREの亜型としてサイドFIRE(セミリタイア)の存在も知りました。
その時に気がついたのは、
「医者ほどサイドFIREしやすい被雇用者はいない!」
という事です。
それから悩んだ末に、色んな働き方が選べて、精神保健指定医という特殊な資格を得られる精神科に進むことにしました。
(2)FIREではなくサイドFIREを目指す理由
FIREは日本語で「経済的自立と早期退職」と言います。
要するに、「資産収入で生活費の全てを賄う」事を意味します。
また、資産運用において「4%ルール」が有名かと思いますが、これは「運用資産額の4%以内に支出を抑えれば、理論上は資産を維持したまま生活できる」事を意味します。
ただ、株式投資による収益に一律20.315%の税金がかかるので、実際には運用資産額の約3.2%に支出を抑える必要があります。
例えば、40歳までに運用資産額が1億円に到達した場合、年間320万円以内で生活できれば、理論上は「40歳以降、一生お金を稼ぐために働く必要がなくなる」という事です。
支出が多ければ運用資産額がより多く必要となるため、「FIREは独身が達成しやすい」とされています。
例えば、家族の生活費や子供の教育費として年間800万円の支出が予測する場合、FIREするための運用資産に必要なのは2億5,000万円となります。
正直「2億5,000万円を40歳まで働いて運用資産へ回す」というのは、現実的ではありません。
例え医師であっても、支出後の残金で資産運用する状況で、1億円ですらかなり厳しいかと思います。
また、FIREはあくまで理論上可能と言うだけで、不景気時は元本の目減りも起こり得るため、安定して高収入を得られる医師の方々はそんな危ない橋は渡る気にならないかと思います。
一方で、サイドFIRE(セミリタイア)は「資産収入で生活費の一部」を賄える事を意味します。
生活費の半分と定義する人もいますが、要するに「仕事と資産収入の合計で生活費を賄う事ができればサイドFIRE達成」と考えて良いと思います。
後述しますが、やはり医師の稼ぐ力はかなり大きいため、「少し働きさえすれば、生活費の大半は容易に賄える」はずです!
例えば医師として週2日働けば、年収600〜800万円程度(手取りだと450〜600万円程度)は十分期待できます。
残りの200〜350万程度の生活費を資産運用で賄うのであれば、必要な運用資産を約6,000万〜1億1,000万円程度まで減らすことが可能です。
これならば、多くの医師が実現可能な金額ではないでしょうか!?
(3)医師こそサイドFIREが向いている理由
そもそもFIREするためには、色々な条件があります。
①支出の節約
②毎月の投資
③収入アップ
どれも医師、特に夫婦ともに医師であれば尚更達成しやすい条件ばかりです。
3つについて、それぞれ吟味していきます。
①支出の節約
ご存知の通り、医師の中には散財する人が少なくありません。
デパ地下で良いお肉を買ったり、後輩に高いお店を平気で奢ります。
僅かな仕事と資産収入で生活費を賄うことが目標なので、最も重要なのは支出の節約であると言われています。
収入アップよりも支出の節約が最優先です。
まずは、大きな固定費の見直しが必要です。
(見直しやすい支出カットについては別の記事で書こうと思います。)
②毎月の投資
まず、医師の平均生涯年収は男女平均で額面4.4億円程度(勤務医・開業医含め)、手取りだと3〜3.3億円程度です。
日本の平均月収(中央値は手取りで23万円程度)だと月3〜5万円の投資で限界ですが、生活水準の上昇(ライフスタイルインフレーションと言います)さえ気をつければ、医師は(夫婦ともに医師であれば尚更)より多くの投資が可能です。
現在、僕は月28.3万円をインデックス投資に回しています。
・積み立てNISA:33,333円
・投資信託:250,000円
(現時点では、全て eMAXIS 米国株式 S&P500に回しています。)
個人的には、今後月50万円程度まで投資額を増やす予定です。
当然投資額が多ければ、それだけサイドFIREに到達するまでの時間が短縮できます。
③収入アップ
専門性や経験が重要な点から、年功序列的に給料が上がっていくのも医師の魅力だと思います。
平均で20代後半が約660万、30代で約1,050万、40代で約1,370万、50代で約1,720万が期待できます。
サイドFIREに向けて、収入アップを狙うのは重要ではありますが、医師は自分の専門性を高めていけば自ずと収入アップしていくので、やはりサイドFIREに向いていると思います。
また、非常勤の求人が数多くあり、需要が安定しているのも医師が安心してサイドFIREできる理由だと思います。
(4)医師であり続ける事の価値
医師としての肩書きを維持する事が社会的立場の維持につながる事も、サイドFIREをオススメする理由の1つです。
職場ではもちろんの事、日常生活でも「医師である」事の恩恵を数多く受けていると思います。医師として少しでも働いていれば、自信を持って「自分は医師である」と言えますし、自信を持って職業欄に「医師」と記入できます。
また、医師という職業は国際的にも高く評価されています。
高い専門性から、国によっては海外ビザや永住権が取りやすいというメリットもあります。
将来的に海外移住なども選択肢として見えてくるのではないでしょうか?
※マレーシアへの2〜3年程度の長期滞在は、楽しそうなので検討しています。
自由な時間を手に入れつつ、安定した収入は確保し、医師としての高い社会的ステータスも維持できるサイドFIREこそ、最も医師に向いているリタイア方法だと思います。
2030年までに必ずサイドFIREを実現しようと思います。
応援宜しくお願いします。